『ドイツ式暮らしがシンプルになる習慣』 門倉 多仁亜 著
気になるものが目に入る理由
最近、書店の自己啓発本コーナーで「ドイツ式〇〇」というタイトルをよく目にするようになりました。時間の使い方、働き方、思考法——どれも今の自分に必要な気がして、自然と視線が引き寄せられます。
これは心理学でカラーバス効果(バーダー・マインホフ現象)と呼ばれるものだそうです。自分の関心事が急に世界に増えたように感じる現象とのこと。日々の忙しさに追われ、「どう対処すればいいのか」と迷っている今の私だからこそ、ドイツ式という言葉が強く意識に残ったのかも。
そんな折に図書館で出会ったのが、門倉多仁亜さんの『ドイツ式暮らしがシンプルになる習慣』でした。日本によくあるミニマリスト本やお片付け本とは少し違い、暮らしを大切にしながらも、合理的に「自分を守る」姿勢が一貫して描かれています。削ぎ落とすことが目的ではなく、心地よく生きるための土台を整える——そんな印象を受けました。
整理整頓は生き方そのもの
本の中で印象的だったのは、ドイツでは整理整頓の考え方が子どもの頃から自然と教えられているという点です。「人生の半分は整理整頓」というドイツのことわざは、単なる片付け以上の意味を持っています。モノや時間、思考を整えることが、そのまま人生を整えることにつながっているという視点がとても共感しました。
休むことも大切な習慣
また、ドイツ人が休暇をとても大切にしていることも心に残りました。休むことは怠けることではなく、次に進むための準備。著者がすすめる「頭を空にする時間」を意識的につくることで、あれやこれやと抱え込んでいた悩みが、少しずつほどけていく感覚なんだろうなあと。休むことをうまくできない自分は、ぜひ取り入れたい習慣。罪悪感を持ちがちだけれど、休むことの大切さを年々身に染みてきています。
自分のスタイルで生きる
日本では、相手に気を使いすぎたり、他者の目線を優先して行動しがちです。しかし本書は、「自分のスタイルを持つこと」の大切さを静かに教えてくれます。合理性とは冷たさではなく、自分を大事にするための知恵なのだと、この本を通して改めて感じました。
ミニマリストや断捨離の方法論を読み尽くした方や生活に彩りを感じたい方にとって、本書は新たな気づきと前向きな気持ちを与えてくれる本でした。そっと背中を押してくくれるような。。読んでよかったと思える本でした。
