『優しいあなたが不幸になりやすいのは自業自得なのだよ』
優しさと自己犠牲の境界線
強烈なタイトルに惹かれて
「優しいあなたが不幸になりやすいのは世界が悪いのではなく自業自得なのだよ」は、YouTubeで紹介されているのを見て知った本。何より目を引くのは、その強烈なタイトル。少し身構える言葉ではあるが、逆にどんな内容なのだろうと気になり、図書館で借りて読んでみました。
読み終えてまず思ったのは、「読んでよかった」という一言に尽きます。自分が「優しい人」なのかどうかは正直わからない。それでも、本書の言葉はところどころ鋭く胸に刺さりました。
「優しさ」と「自己犠牲」の違い
本書は、恋愛、家族、仕事、友人関係といったテーマごとに、「優しい」と言われがちな女性に向けて書かれています。
ただし、一般的な自己啓発本のような柔らかな励ましとは少し違う。むしろ、自分を犠牲にしてしまいがちな人の思考や行動を、かなり率直に指摘していく内容です。
自分を犠牲にすることで関係を保とうとする。しかしそれは本当に相手のためなのか。結果として、自分も相手も不幸にしていないか。
そうした問いが、飾らない言葉で投げかけられます。綺麗事ではないからこそ、読みながら何度も立ち止まってしまいました。
仕事の章で思い出したこと
特に印象に残ったのは、仕事について書かれている章だった。
その中で著者は、いわゆる「貧困女子」を扱った本を読んでおくことを勧めています。私はちょうど最近、「東京貧困女子。彼女たちはなぜ躓いたのか。」を読んだばかりだったので、この指摘には強く共感しました。
自分を犠牲にすることが正しいと思い込んでしまう。しかし、それでは結局共倒れになる。
冷静に見れば当然のことだが、人間関係の中にいると、その線引きは意外と難しいです。ときに自分の行動を正当化してしまうが、他人から見れば「自業自得」と映る状況も少なくないのだろうと思います。
理屈ではわかっていても
一方で、本書では「職場の人間関係は二次的なもの。仕事の目的は収入を得ること」とも書かれています。
確かに理屈としてはその通りだと思います。
ただ、私自身は過去にモラハラやパワハラによって体調を崩し、休職した経験があり、この部分については完全に同意できるわけでもありません。
仕事はライスワークの場であり、割り切ればよい。そう言われても、1日の大半を過ごす場所である以上、感情を完全に切り離すのは簡単ではありません。
それでも、「舐められてはいけない」という言葉には強く頷きました。世の中には厚かましい人も確かにいる。会社とは、生きるために利用する場所――そうした距離感で関われたら、少しは楽なのかもしれないですよね。
人生の先輩からの率直な助言
優しく寄り添うというよりは、人生の先輩が率直に語る現実的な助言。少し厳しく感じる部分もあるが、その率直さがこの本の魅力かなと思います。
自分を守ること、人間関係の距離感をどう取るか。そうしたテーマについて改めて考えさせられる一冊でした。
他の著作も気になるので、機会があれば読んでみたいと思います。






