「川のある街」江國香織著
久々に江國さんの小説を読んでみました。「きらきらひかる」や「冷静と情熱のあいだ」「ホリーガーデン」が好きで、本がボロボロになるまで繰り返し読んできました。
本書の1作目は、小学生の視点から、大人たちの言葉や目に映る景色を写した物語。子どもの頃、新鮮な感情を日々持っていたことを懐かしく思い出されました。
2作目は、様々なカラスを主体に置いた話と田舎町に住む人たちの話を交互に書かれたもの。カラス…?と思いましたが、懸命に色々考えながら行動している姿が想像され、一気に読んでしまいました。
3作目は、ヨーロッパに長いこと移住した女性の消えゆく記憶を街の風景とともに描いた話。少し哀しく心情が伝わる物語でした。